北欧デンマーク旅行⑥
~チボリ公園&Groftenでのお夕食~
コペンハーゲンのチボリ公園とは
チボリ公園は1943年創業の歴史ある遊園地です。ウォルト・ディズニーがディズニーランドの参考にするため幾度となく訪れたという由緒正しい娯楽施設です。しかし名前の由来はイタリアのTivoli市にちなんでおり、なんだか複雑です。Tivoli市は古代ローマ時代から上流階級専用の保養地でしたので、いけてる保養施設の地名を採用したのでしょう。
私がチボリ公園を素晴らしいと感じる最大のポイントは、立地がコペンハーゲン中央駅の目と鼻の先というところです。東京ディズニーランドと謳いつつ千葉県だったりしないのです。チボリ公園はいつもデンマークの中心にいて、いつでもウエルカムで、バカにみたいな行列はできなくて、常に暖かい場所なのです。とはいえハロウィンとクリスマス以外は9月から3月の間、閉館しています。デンマーク人は非常に合理的なので、寒くて暗い冬はお家で静かに過ごしましょう、自然に抗うのはやめましょうという方針なのです。ちなみにクリスマス期間中のチボリ公園に2回ほど行ったのですが、イルミネーションが光り輝き、甘いホットワインやクリスマスオーナメントなどが売られていて、チボリ公園全体が幸福に包まれているかの様な美しさでした。それにデンマーク人がクリスマスに馴染んでるったらありません。戦後にクリスマスを知った我々日本人とは歴史が違います。DNAにクリスマスが組み込まれているのでしょう。もし機会があれば、クリスマスチボリを是非体験して下さい。
ところで今回久しぶりに訪れたら絶叫系アトラクションが増えていたので驚きました。私が好きだった木製ジェットコースターは残念ながらなくなっていました。また16世紀の服を着て、セピアの写真を撮ってくれる写真館もなくなっていました。けれど謎の三重の塔やゲームコーナーには昔と同じ仕様の賭け競馬や射的ゲームが変わらずに残っていて、嬉しかったです。あとポップコーンを15cm程度の円盤状に固めてチョコレートでコーティングした不味いお菓子、身体に害を及ぼすに違いないカラフルな飴も健在でした。
チボリ公園のチケット
ところでチケットですが、事前にネット購入することも、当日購入も可能です。内容も入場料のみ、乗り物付きなども選べます。そして価格はアメリカのディズニーランド同様、混雑に合わせての変動制です。私たちが行った土曜日は入場料のみで一人200Krでした。ちなみに乗り物も入れると500Kr前後になります。公園内はそこそこ賑わっていて、よく観察すると若者より老人や中年の方が多いです。野外バレエステージの座席は、ほぼ40代オーバーの方が陣取っていました。また予約制の屋内シアターもその年代の方が多く見受けられました。若者たちは主にアトラクションを楽しんでおり、1時間とはいいませんが絶叫系アトラクションは多少待たなければ乗れないようでした。ですがチボリ公園は小さいので、観光は半日で十分だと思います。若いころは何時間あっても足りないと思っていましたが、改めて見ると、チボリ公園てこんなに小さかったんだと気が付きました。主人も「けっこう小さいんだね、東京ドーム何個分かな?」ときいてきました。どうでもいい話ですが、なぜ日本人は土地面積を東京ドームで換算するのでしょうか。東京ドームの大きさがよくわからないし、そもそも客席エリアは含まれるのか、フィールドだけなのか、その辺りもはっきりしないし、私は常々、東京ドームに置き換えるのは禁止にしてほしいと思っています。ですので主人に「ここはデンマークなのだから東京ドームじゃなくてアマリエンボーで換算しようよ」と提案しました。そうあの有名な「アマリエンボー」です。念のためご説明いたしますが、アマリエンボーとはニューハウンの北にある王家の御住まいで、四つの建物が向かい合うように建築された宮殿です。ですが元々は4人の貴族が住んでいたマンションなので、宮殿感がありません。ルールとしてアマリエンボーの宮殿を含めた凡その正方形を「1アマリエンボー」として地図上のチボリ公園を換算してみました。するとチボリ公園は5アマリエンボーでした。
夕食は「Groften」で
本日のお夕食はチボリ公園内にあるデンマーク料理レストラン「Groften」です。Groftenはコペンハーゲンで最も有名なレストランの一つで、1874年に創業しチボリ公園内にある園古のレストランでもあります。18時に伺うと、すでにお席は8割程度は埋まっておりました。おじさんウエイターが気持ちよく対応してくださり、英語のメニューを渡してくれました。アパタイザーはシュリンプカクテル、ポテトスープ、サラダ、オープンサンドなどがあり、メインはサーロインステーキ240g、カレイのフライにシュリンプとキャビア添え、サーモングリル、タルタルビーフ、ハンバーグがありました。あとはサマーコースなど幾つかコース料理もありました。主人はサーモン、私はタルタルビーフにしました。タルタルビーフは分かり易く言うとユッケの様な物ですが、デンマーク料理のタルタルビーフは日本で食べられる機会はまずないので嬉しかったです。味ですがビーフの臭みが全くなく、添えられたポテトフライの食べ応えもあって、とっても美味しかったです。
主人のサーモンはシンプルなグリルと思いきや、ピールされたカリフラワーと焼いたマッシュポテトが添えられ、アーモンドやハーブビネガーソースがかかっていたので、日本人が創造できない意外な一皿でした。ボリュームがあるので、アパタイザーを頼まなくて正解でした。
食事の帰りにチボリ公園内のショップを見て回ったのですが、イルムスの支店はイルムスに売っているものと同じなのであまり感動はしませんでした。お勧めはチボリショップです。ここは昔チボリ公園で使われていたのポスターのコピーやチボリのロゴが入ったグッツが販売されているので、お土産選びにぴったりでお勧めです。
私たちは21時にチボリ公園を出たのですが、まだまだ空は明るくて、この時間帯から入場する方も結構いらっしゃいました。23時まで開いているので、皆さんぎりぎりまでデンマークの初夏をチボリ公園で楽しみたいのだなと微笑ましく思いました。
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GRØFTEN (ヨーロッパ料理 / コペンハーゲン)
夜総合点★★★★☆ 4.0